「そんな事…ないよ？」


恥ずかしそうに私に触れる直樹の方が、まだ私には調度いい。
ゆっくり、ゆっくり彼氏彼女らしくなっていこうよ。




『そのうち…キス…とか赤くならないで出来るようになるから…だから…』




「ちょっ…な、何言って…」



『その時は覚悟しておけよ？』





少し赤い顔してニヤリと笑う直樹。





「か、覚悟って…」





『慣れるまでしばらくは…紗英にも協力してもらうから。』





いきなり近づいてきて、ちゅっとキスする直樹。





「！？」






『…普通のチューなら大分平気になってきた。』


嬉しそうに笑う直樹。



「な、なななな何するの！！」

『覚悟しておけっていったじゃん。』




そんな覚悟出来るかっ！！



直樹が慣れるより、私も慣れないと…心臓がバクバクし過ぎてついてけそうにないよぉ！！





『紗英の方が真っ赤だ！』



嬉しそうに笑う直樹。






「ば、馬鹿ぁ！！」




横でピニョを頬張る直樹。




…私まだまだホッと出来そうにないかも…









Fin