晴香は返事をしないで、一言。



『帰ろうか。』



笑いながら言った。




泣き腫らした顔だったけど、作り笑いじゃない、本当の笑顔。




…まあ…いいかな。鍵の1つや2つくらい…




晴香がまた、俺の隣で笑ってくれるなら、それでいい。











大学を出て、俺は晴香の手を握りながら家へと歩き出す。



けれど




『私…康太の家には行きたくない…』




まだ、怒ってた!?




「え!?な、何で…」




『…他の女の子を寝かせたベッドなんて…見たくないし…ううん。他の女の子入れた部屋には入りたくない!』





まだ、怒ってた…




でも…調度いいかな?



「じゃあ…晴香の家に行ってもいい?それで明日さ…」




耳元で囁いた。





一緒に住めるような少し広めの部屋を探しに行かないか?






少し驚いた顔をしてたけど、すぐに笑って返事をくれた晴香。




『うんっ!!』























Fin