私はその姿を見てため息をつく。


亜希がうらやましい――



♪〜♪〜…




幸一さんの携帯が鳴って、少し離れた所で電話に出る。電話してる様子を見てると、仕事先の人からかな?



電話を切って戻って来た幸一さんは少し申し訳なさそう…




『すみません。ちょっと仕事でトラブルがあったようなので、行ってきます。』



「わかった。済んだら電話して。私はその辺で買い物してるね。」




走って出て行く幸一さんを見送ってから、私もサロンを後にした。




私の手には一つの紙袋。
家で考えて決めると言ってもらってきたアルバム写真のレイアウトが入っていた。



家に持って帰ったって、変わらない。幸一さんは私の好きにして良いと言うだろう。




いつも私の気持ち優先で、いつも私のしたい様にさせてくれる幸一さん。




すごい愛されていると、幸一さんの態度を見ればわかる。



けれど…もっと強引にして欲しい。




妹の亜希にするように、私にも、翻弄させられるくらい強引な面も見せて欲しいの。