0~願いが叶えば幸せが待っているとは限らない~

「告白して、フラれて凄いショックだった。悠輝君は『好きな奴がいる』って言ってた。その時、考えたの。もしかして、好きな子ってアイの事で、先走った私がフラれて、アイが悠輝君と付き合えちゃうんじゃないかって。そんなこと考えたら凄い悔しくて。私、、『でも、好きな子って言ってもアイはないでしょ。男勝りだし、ありえないよね』って。それが悠輝君との喧嘩の原因。勝手だよね」

(結衣がうちの悪口を・・)
(男勝りって、よく言われるしダメージ少なくてよかった)
(でも・・うちの可能性を消そうとしたんだよね)

結衣はうつむきながら再び口を開いた。

「約束破った事と、その場の勝手な嫉妬でアイの事悪く言った事。本当にごめんなさい!まだショックだけど、フラれたし私はもう諦めるよ。これからはアイの事全力で応援するっ。あの時は、アイが付き合うの嫌だ、なんて思っちゃったけど・・。今はっ、悠輝君と付き合うのはアイしかいないと思うんだ」

(結衣・・)
(可能性潰そうとした。なんて思ってたうち、バカみたい)
(こんなに後悔して協力しようとしてくれている)
(やっぱり結衣は親友だよ)

「結衣」

「やっぱ許してもらえないかな・・」

「そんなわけないじゃん!親友でしょ。ちゃんと協力してもらうからね~」

「アイ・・・。うんっ!」



「あーあ。仲直りしちゃった。つまんなぁーい」

【いや、まだ小さく残っている】

「仲直りで終わるなんて、選んだ意味なくなるし。上手く大きくなってくれるといいけど」

【そうだな】

ファミレスの屋根の上でそんな会話が交わされているとは誰も知らない

「あー。ロム~、アメなくなっちゃったよ~」

【俺に言われても困る】

「むぅ」



・・・・それから2週間後の日曜日

アイは1人でデパートに来ていた。

(おつかいなんて久々)
(でも、わざわざデパートじゃなくてもよくない?)
(ポイントに弱いなぁ、主婦って)

「・・・さん」

(今、聞き覚えのある声が・・)

「お姉さん♪僕の事、覚えてない?」

(?!)

「ノートの!・・確か、ゼロ・・・。ゼロ君だよね?」

目の前にいきなり現れたのはゼロだった。

「あったり~♪お姉さん、ノート使ってる?」

「最近は全然・・・。て、いうか一回だけだよ。もう、うちには必要ないかなぁ」

「フフフッ。お姉さんって簡単だなぁ。来て」

(え?)

ゼロは棒つきキャンディを取り出して舐めながら、アイの前を歩いている。
アイは甘い香りに誘導されるように理由もなくゼロの後をついて行く。
ふ、と。ゼロはアクセサリーショップの前で立ち止まった。

「お姉さんさぁ。公園での僕のなぞなぞの答え、覚えてる?」

(答え?確か・・)

「正解は見たくもない現実だっ、、た、り・・・」