集合場所のお店へ来た私たちは、中に入った。




するとすでに女性も男性も座っていた。




「里津おそーい」




「ごめん、この子も連れてきたから」




グイッと前に出される。




「ま、メンバーも揃ったことだし、すわりなよ」




「うん」




里津に手を引かれ、右の一番端っこに座らせられる。



もうドキドキして、何が何やら…。




目の前には会ったこともない男の人がいる。




……何か怒ってない?




この人…。




ブスーとして肘をついてる。




ちょっと怖いかも…。




「じゃ、自己紹介からしていこっか。
あたし、宮本 亜美」




「私は熊川 優子」




「あたしは武内 里津」




「えっと…水樹 結愛です…」




「よろしくー。
今度は俺らね。
俺は竹島 啓吾」




「僕、藤井 達也〜」




「俺、西川 潤」




「…伊波 嵐」




女子4人に、男子4人。




ちょうどいいのかな。




それぞれ自己紹介をしていって、いろいろ話をした。



「へー、結愛ちゃん合コン初めてなんだ?」




「はい…」




「ハハハ、緊張しなくてもいいよ。
こいつも初めてだからさ」



西川さんという人に声をかけられて、困りながらも対応していると、西川さんが隣の伊波さんの肩をひいた。




「おい…!」




「嵐、結愛ちゃん初めてなんだと。
お前と一緒だな」




「うっせ。
俺は来たくて来たんじゃねぇんだ!」




「あー、はいはい。
それは悪かったって」




…もしかして伊波さん、ムリヤリ連れて来られたのかな…?




「……帰っていいか?」




「うわっ、止めて!
頼むからまだここにいてー!
何もしなくていいから!」



「……ちっ」




立ち上がろうとしていた伊波さんは小さい舌打ちを打って、またイスに座り直した。




…やっぱりちょっと怖いかも…。