もうすぐ夜の七時になる。彼女が終わる時間だ。
ウエストの夜は居酒屋に変わりおばちゃんが知り合いに店を貸している
自転車のスピードが自然に上がる。
カラーン
「お疲れ様でした」
彼女が出てきた
「よう!送ってもいいかな?」
「…プッ!フフ、なんかナンパされちゃったみたい」
「…なんだよ。そんなんじゃないよ。そういう目にあわないように俺が送って行きたいんだよ」
「フフ、ハルキ君てナンパの才能あるかも?ちょっと感動!」
顔が赤くなる
「変な事いってないで後に乗ったら?」
「座る所ないけど…」
「え!後の車輪の真ん中に長い棒付けてるからそこに足かけて手は俺の肩に…って!知らなかった?」
「…とりあえず聞いただけよ!一応ね」
あぁ知らないんだ。すぐに分かったが別にどうでも良かった。ただ彼女といるのが幸せだった。
「んじゃ!行くぞ」
「お願いしま〜す」
夜がこんなに心地いい気分はなんだか初めてだった