「脅すなんて人聞き悪いねぇ!私はただあーいう店で働いてたなんてばれたらここに居づらくなるだろう?って心配してるだけだ」




ゆっくりゆっくり近づいてくる部長の顔は気持ち悪い微笑みを浮かべている。


そしてポケットから携帯を取り出し、画面を開いて私に見せた。



それはあのお店でお酒を作っている最中に撮られた私の写メだった。





「私は酔っていてもどんな子が接客してくれたのか覚えておきたくてね、こうやって写メは保存するようにしてるんだよ、これのおかげで君の事も思い出した」



「そんなっ・・・そんなそぶり全然っ・・・」



「今はシャッター音を消すことだってできるからね」




そう言ってニタニタ笑ってくる。



またこれで脅そうというつもりなのだろうか。




「・・・それで私にどうしろと?」



「だから別にそんなつもりじゃなかったんだけどねぇ、君があまりにも私に反抗的な態度をとるもんだから・・・まあ私の言う事を聞いてくれさえすればこの写メをばらまくこともしないさ」



やっぱり・・・



その時、暗い廊下に人影が見えた。



その人影は部長の真後ろで立ち止まり・・・