「暖房つけていい?」 「やだ。面倒くさい。」 彼はまだ私を見ない。 つけるよう頼んだわけでもないのに、どうしていやだと言われなきゃいけないんだろう。 どうして呼ばれた私がこんな手持ちぶさたに立ってなきゃいけないんだろう。 いや、私はもともと彼にとってそういう存在なのだ。 いてもいなくてもいいような、そういう存在。