メイアイストーリー

「よく聞いてメイ
私は見ての通り、
体が思うように動かない。
最近では
力も衰えてきているわ」



「ビーナスさん、
死んじゃうの…?

どうしてっ?
こんなに元気なのに」



ビーナスさんは
微笑むと

横にある棚から
小さな水晶を出して
あたしに手渡した




「…これはね、
私の心なのよ」




「心…?」




その水晶は
透明に輝き、
とても綺麗だけど
中心の辺りに
ちょっと黒い渦が
あるように見える




「その渦は負の心。
ずっと昔にあった
ロウンドの王との戦いで
負った古傷。

それが今ごろになって…」



「そんな…」