メイアイストーリー



「あなたは間違いなく姫です
我らの世界の
大切な姫君です。」



「陸、おかしいよ?
なんか変だよ?
“我ら”とか
“命様”とか…
いつもの陸はそんなこと
言わないじゃん。」



あたしを見る陸の目は
あたしの知っている
陸の目じゃなかった

あたしが大好きな
キラキラしてて、
真っすぐな…
あの目は?
どこに行っちゃったの?



「命様、
呼び捨てにして下さい。
“さん”などと呼ばれる
ような者ではございません」


海さんと空さんも顔をあげた



「分かった。
でも…
お願い。
ちょっとでいいから
普通にしてくれない?
あたし、急に
そんな事言われても
分かんないし…
それに、なんか

寂しいよ…」