メイアイストーリー





~カイsaid~




やばい…

メイちゃんのドレスやばいって


たぶんリクとクウも
同じことを思っているのが
態度で分かる


これが式典じゃなかったら
“可愛い”って言えるのにな
くっそー…


なんてことを考えながら
メイちゃんの後ろを歩く俺は
ふと流すように窓を見た


みんな王宮に
集まっているからなのか
住宅街には誰の姿もない


…って、ん?


民家の影を黒いものが
行きかっている。


「カイ?」

思わず立ち止った俺に
クウが声をかけた

俺はじっと目をこらす


あれは……



「カイ、どうしたの?」

「リク、クウ、先行ってて。」

俺はそう言って
窓から飛び出した