バカにしたような笑いじゃなく
優しい笑いで。


「俺さあ、甘味屋の女好きなんだよ。
おかしいだろ?甘いもん好きじゃねぇのに
会いたいばかりによく甘味屋に行っちまうだ。
そんでさぁ、気が付いたら甘いもんもアイツのこともどんどん好きになってくんだ。
なんなんだろーな。」

「好きだから、好きだから
どんどん抑えられなくなるんだと思います。」

「意味わかんねぇよ?まあ、そうだと思うけどよ。」


原田さんは、頭をぽんぽんと撫でながら立ち上がり

「自分がそうだと思った方に行けばいい。」

そう言って出て行った。