「なんです?平助?葵羽さんはあげたんですから、このお団子はわたしませんよ?」
「いや、団子じゃなくて…って!?」
俺が焦ると総司は軽くため息をついて
もぐもぐしながら言う。
「みーんな、葵羽さんが好きだったんですよ?まあ、左之さんと近藤さん以外ですけどね。」
…ん?って、それみんなじゃん。
「じゃあ、総司も?」
「少なからず。」
「そーだったのかよ。」
葵、いつの間にか人気者になっちまってたんだな。
複雑な気持ちだなぁ。
「ん?土方さんもってことだよな?総司?」
あー、お団子なくなっちゃいました。
という顔をした総司に攻め寄る。
「そーですよ。あの土方さんも。」
黒い笑みを浮かべた、総司がとってもこわかった。


