新撰組は恋の香り―後編―

平助side

葵の部屋を出てもんもんと考えながら長い廊下を歩く。

俺どーしたんだよ。
何、おでこに……………

「あ”ぁーー!-!」

頭を抱えてしゃがみこんだ。
だってさ?よく考えなくても
あんな事したら俺の気持ちも離れにくくなるのも見え見えじゃんか。

「あーーーっっ」
「平助は、少しは静かに出来ないんですか?」

二度目の雄叫びのとき総司がひょこっと現れ呆れ顔で注意してきた。

「告白もしないで突然口づけをして女の子を泣かせるのもどうかと思いますが、廊下で吠えるのもどうかと思いますよ。」

「え?総司、見てたのか…?」

「何をです?今の前者は左之さんのことですよ?」

あー、そっか。
とか言いつつ、総司を見るとやっぱり見ていたかのような笑い方。