触れてみたい〜愛しい彼女の傷跡〜

その後も俺たちは互いの弁当を奪い合い、三人とも笑っていた。

騒がしい昼休みも終わり、ついに試合が始まる。

男子は優のクラスのあとから強敵はいなくなり、あっさり優勝。

女子の方は準決勝戦も無事に勝ち上がり、決勝戦まできた。

俺と優は冬花達の応援をするために、女子のコートまで来た。

そして冬花達の対戦相手を見て唖然とする。

相手のクラスの女子は冬花よりもかなり大きな奴だった。

たたでさえ、俺のクラスでも一番小さな冬花にこの相手は厳しすぎる。

彼女自身もそれを感じているらしい。

笛の音とともに試合が始まるが、一瞬でボールを奪われる。

必死に冬花が追い掛けるが、長い手足がそれを軽くあしらった。

そしてあっさり点を取られてしまう。

やっと回ってきたボールを手にすると、すぐに敵に囲まれる。

悔しまぎれにスリーポイントをねらうが、弾き落とされゴールにも近付けない。

本当に絶体絶命だった。

俺までも落ち込み、声を出せなくなった。

もうダメかと諦めはじめたとき、誰かが審判に話し掛けに行った。

「メンバーチェンジお願いしますっ」

森下が真面目な顔をして、冬花と話し始めた。

しばらくすると、頭脳派チームのメンバーがコートに入ってきた。