触れてみたい〜愛しい彼女の傷跡〜

今度はそんな優のもとに女子がやってきた。

しかしそれを優は笑顔で軽くあしらった。

「誰かさんもモテるみたいだけど?」

俺が皮肉混じりに優を冷やかしの目で見る。

だが優は彼女達に向けた笑顔と同じものを俺に向けて、こう返した。

「『だって俺、あいつら知らねぇもん』」

俺の口真似をして優は微笑んだ。

俺は堪え切れずに吹き出してしまった。

それにつられて優も声を出して笑った。

「なぁ、一緒にメシ食わね?」

優は俺の提案を快く受け入れてくれた。

また優の隣まで移動して他愛のない話をしながら、弁当をつつく。

のんびりとメシを食っていると、さっきよりも頻繁に女子が声をかけに来た。

さすがの優もイラついてきたらしくて、口数も減ってきた。

イライラしている俺たちのもとに一人の女子が来た。

「人気者だね。お二人さん」

俺たちに笑いかけたのは冬花だった。

俺はふと思いついた。

女子とメシを食っていれば逆に声をかけづらいのではないかと。

それに俺自身がせっかく仲良くなった二人だし、メシくらい一緒に食いたい。

「冬花も一緒に食うか?」