触れてみたい〜愛しい彼女の傷跡〜

公園にある外灯が小さな影をうつす。

ふわふわと跳ねる見慣れたショートヘア。

見間違えることはない。

そこにいたのは冬花だった。

この公園にはいくつかの遊具とバスケットのゴールリングがあるだけの、広場に近しいものだった。

俺は彼女に引き寄せられるように近づいていった。

一生懸命に何度もシュートをする彼女の背後まで来ると俺はやっと声を出した。

「だから。腕で投げようとするなって」

いきなり声をかけられた冬花は驚いた顔をして振り返った。

「っ!!葉山!?」

驚いている冬花からボールをとり、そのままシュートしてみせる。

「…俺、教えようか?」

「…。ありがとうっ!」

彼女は初めて出会った時と同じ笑顔を見せた。

そのあとも何度も何度もシュートをするがなかなか入らない。

入っても十本に一本くらい。

「おまえって本番に強いだけで、バスケのセンスないのか?」

呆れた俺は思わずそんなことを言ってしまった。

言った後にヤバいと思って冬花の顔色をうかがう。

「そこまではっきり言う?」

冬花は苦笑いをして俺を見る。