雨、が止まない。 高校に入学して早2ヶ月。 通学路の桜並木の木々には、桜の花びらの跡形もなく散って、ただ無残に水たまりが広がる。 その上をあたしは重い足取りで歩く。 【大平 梨奈】 コースケの想い、が 聞こえてくるようで、怖い。 でも聞きたい。 コースケはあたしのことどう思ってる? そんなの、聞いても返ってこない答え。 雨に伝えて 風に乗って あたしまで伝えてほしい。 ………コースケ、 つぶやいてもやっぱり返ってこない。 返ってくるはずない。 だって、 コースケはいないのだから。