人貸し屋




黒猫は水をかけられたことに

少しびっくりして逃げ出そうとする



「大丈夫ですよ。

 もう何もしませんから」



そういうと猫は

またソファに大人しく座った



「さっきの瓶は魔法の瓶です

 これでアナタは自分が思った時に

 人間の姿になれるはずですが・・・」



そういうと黒猫は

私の言ってることがわかるのか

ゆっくりとソファから立ち上がり、

一回転した



次見た時には、黒猫はいなくて

代わりに黒髪・長身の

黒い男が立っていた



「・・・・・・こんにちは」



黒い男に声をかける

すると男は一瞬こっちを見て

ゆっくりとソファに座った



「・・・・・・・・・・・・・・・にゃあ」



さっきとは違う、低い声で

鳴いた黒い男



「・・・・・・失敗、でしょうか」