次の日、あたしは学校を休んだ。 母親は仕事で居なかったし、弟たちはあたしが起きてこなかろうと構わずに学校へいく。 眠れる訳もなく、ただベッドで横たわっていた。 目を閉じると思い出すから、目をあけたまま。 制服を脱いで、何も身に付けずに。 何を思っていたのか、どんな上京だったのか。 あたしは思い出せない。 そこからの記憶は、本の微塵も残されていなかった。