ガチャッ


「ただい……まー?」


「夢!お帰り!」


俺の笑顔を見て、そんな血の気の引く顔する女、お前ぐらいだよ。


「ゆーめー!いつの間にこんなイケメンの彼氏つくったのー?」


「誠二郎さん呼んでんなら、先言っといてよ」


姉ちゃんと智の声は、夢には届いてないんだろう。


「……ちょっときて」


暗い表情のままの夢の指示通り、リビングを出る。


「何してんの?」


「……お前、辛いな」


「……っ!知ったようなこと言わないで!」