**** 「おいっ!小田切!」 その日の放課後の練習が終わってから、あたしは皆川誠二郎の腕を引っ張る。 いつも智を見てる木陰まで。 「てめぇ、いきなりなんだよ!俺はさっさと帰って寝たいんだよっ」 明日も朝練するから? あれ、まさか毎日してんの? 「黙ってよ。ヒントあげるから」 間違わないで? 一生懸命なアンタを見たからとか、そんな寒い理由じゃないから。 智のため。 これで、智へのいじめがなくなればって思うだけ。 バカで不器用なアンタには、言葉で説明するより、見せた方が早い。