今日も、琴さんを待つ。 さっき天気予報で、深夜から雨が降るって言ってたんだ。 俺は天気予報をチェックするのが日課。 俺の部屋で、くつろぐ陽呂には、『キモイ』って笑われるけど気にしない。 雨の時の貴女を1人にさせられないんだ。 俺でもいいなら、そばに居させて。 「あー、やっぱり居たっ」 店の裏口から出て来た琴さんは、俺を見るなり笑ってそう言う。 「何で分かったの?」 「さっき、天気予報みたから」 「そか」 いつも通り。 そう……いつも通りだったんだ。