「はぁぁぁぁぁ…」 目の前にドーナツ。 湯気のたつ濃い目のコーヒー。 ファーストフード店のテーブルを囲むのは、気の置けない友人たち。 楽しいはずの放課後なのに、高杉景時(タカスギカゲトキ)の溜め息は止まらない。 いつも甘く微笑んでいるはずの整った顔には生気がなく、赤く染めた長めの猫毛も完全に艶を失っている。 短期間でこの変貌。 浦島太郎デスカ。 原因はわかっている。 うさぎが隣にいないコト。