昔から欲しいものは何でも手に入った


金も地位も名誉もこのまま行けば人生困る事はない


でも何かが足りない


なにをしても満たされない


何でも持ってるくせに、俺の心は空っぽだ





『………尚っ!やっぱりここに居た』



屋上で寝転がってた俺の視界に一人の女


短いスカートからは見えたくないものがチラチラと見えている



『色気のねーパンツ』


俺がそう言って起き上がると女は慌ててスカートに手を当てた



『……も、もうっ!!下らない事言ってないで早く教室行くよ』


真っ赤な顔した女に手を引っ張られ俺は屋上を後にした




この女の名前は【高瀬 彩】


中学の時から同じ学校で、今も同じ学校に通っている

昔からおせっかいな女で、何かと俺に絡んでくる


性格は真面目で正義感が強い


中学の頃の俺は毎日イライラしていて、その鬱憤(うっぷん)を学校でぶつけていた


そんな問題児のレッテルを張られた俺に唯一近寄ってきたのが高瀬だった