「茉莉、高校はどうするんだ?」
「何、急に?
進学はするつもりだよ。
志望校は変えるけど。」
そう言ってみんなを見ると、私をじっと見ている。
「何?」
1番文句の言いやすい溝口を睨む。
「高城先生の案なのですが…。」
そういって眉をひそめる彼は、私から目をそらした。
「溝口は反対なんだよ。」
そう言ってニヤッと笑う父と、ゆずはのお父さん。
いったい何を企んでやがる。
「私は大賛成‼︎少しは茉莉も男ってものを知るべき。」
話が全く見えない。
「お母さんは茉莉が遠くに行っちゃうのは心配だけど、ゆずはちゃんもいるし溝口も付いててくれるし、毎回ちゃんと通院を続けてくれるのならいいわ。」
これは終わるまで待つべき?それとも乱入するか。
「お嬢様、少々お待ちください。
すぐに説明いたしますから。」
さすがですよ。
「おじさん、貴方だけですよ私の味方は。」
「こらー、そこ‼︎2人の世界にならないの‼︎」
2人で見つめあっていると、さっきまで私をそっちのけで話を進めていた面々が乱入してきた。
「勝手にいい感じになってるんじゃないよ‼︎」
さっきからやかましい、ゆずは。
確かゆずはの初恋の相手は、おじさんだったっけか。

