結局私は勢いのままに、後継者候補としてお父さんの仕事を手伝う事になった。







後継者のふりをする事で、少しでも奏志郎が刺激を受けてくれたらと思っているけど、今はそんな期待には答えてくれそうにない。







だが、様子を見てみようとなり私は毎日授業の後、溝口の運転で内海の本社に向かう日々が始まった。







病気は良くなる事はなく、でもこれといって悪くなってる感じもしない。






でも通院は続けていて、病院に行くときはいつも柚葉が着いてきてくれていた。






あの後、柚葉には病気の事を話した。






お父さんから聞いていたみたいで、そこまでリアクションはなかったけど、アメリカに行くまで一緒に過ごそうと言ってくれた。たくさん思い出を作りたい。







その話の延長で、高校をどうするかと言う話も出た。





今のまま後継者候補として過ごし、いつかは私は脱落者として世間に知れ渡る。






そうしたらあの学校に私の居場所はないだろう。







そんな事を柚葉に相談した日の夜、ゆずは主催のご飯会があった。









ゆずはのお父さん、私のお父さん、お母さんの5人で楽しい会だった。








途中溝口とおじさんも参加して会の趣旨をようやく私は知った。