君に出会わなければ…










「薬だ。」







お父さんはそれだけ言って黙ってしまった。









だが、その一言でだいたいの検討はついた。







こりゃ厄介なことになりそうだな。








車はいつも通り安全運転で、警察署に着いた。









おじさんが先に車から降りて警察署に入り、それに続いてお父さんとお母さん、私も続いて入った。





溝口も遅れて私の後ろについてきた。






「聴取は終わってるようです。」







おじさんは先に話をしに行っていたようで、女の警察官を連れて私たちの元に戻ってきた。








女の警察官の人に連れられて、大きめの部屋に案内された。








中に入ると、見たことある顔が4人ほどいた。







「奏志郎‼︎」