私はそう言うお父様を見て、「はい。」と頷いた。
あっ、そうだ。
「お母様、奏志郎には私が倒れた事とかもろもろ、あえて言わないでくださいね。
家政婦さんたちにも、倒れた理由を説明しないでおいてください。」
「今知っているのはここにいる人だけだから、奏志郎には知られないから大丈夫よ。」
「ありがとうございます。」
その会話を聞いていたお父様が、呆れながら聞いてきた。
「奏志郎は相変わらず、茉莉にベッタリなのか?」
「ええ。最近は茉莉の言う事しか聞きません。」
別にそんな事ないと思うけど。
お母様の言葉き少し引っかかったが、突っ込まないでおこう。
確かに私にベッタリだから、話したら大騒ぎするだろうと思って口止めしたのだが。
そういう所はお母様に良く似た、奏志郎。
お父様とお母様はその後少し話してから、おじさんも一緒に部屋を出て行った。
