君に出会わなければ…












そしたら私が倒れた後の話を、溝口のお父さんが話してくれた。





「昨日、溝口が高城先生から念のために渡されていた薬をお嬢様に飲ませた後、お嬢様が気を失われ、すぐにお部屋に運ばせていただき、高城先生に来ていただきました。」







仕事の時は親子といえども、苗字で息子の事を呼ぶのが溝口のお父さんだ。






別に名前で呼んでいいとお父様が昔言ったんだけど、結局苗字呼びが定着してしまった。






ちなみに私が溝口のお父さんを呼ぶ時は、「おじさん」で、みんなは溝口さんと呼んでいる。お父様は溝口のことを「凌太くん」と呼んでいる。







おじさんからの説得は続いた。






「幸い命に別状はないとのことでしたので、木村を含めた6名が交代で、お嬢様の看病に当たりました。



その間に、まず旦那様と私にお家内で起きたことについての報告があり、その後、お嬢様の説明を高城先生を交えて、旦那様と奥様と私が、溝口から説明を受けました。」