クラリと、目の前が暗闇に覆われそうになった その時、 「……なんか、甘い香りがする」 綺麗な声が告げる言葉。 ドクン、 甘い香り、 それは―― 「ドーナツ、実織ちゃんからキミへのお土産らしいよ?」 背後から聴こえた声に、 一気に現実へと呼び戻された。 ツンとした消毒の匂いと 香ばしい珈琲の香りが、 私を呼び戻した。