ところが、ある日、お父さんの貿易商は、すべての財産を、無くしてしまいました。



外国から、荷物をたくさん積んで出掛けた、お父さんの船が、海に沈んでしまったのです。

知らせを受けた、お父さんは、がっかりしました。


「皆、よく聞いてくれ。

わしの船が沈んだので、その荷物の代金を払うために、わしの財産を、全部、お金に換えなくてはならんのだ。

もう、わしには、1円の財産も無くなった。

田舎に引っ込んで暮らす他ない」



全財産を無くしたのに、田舎で暮らすくらいのことで済むのが物語ですね。

普通はホームレスとか、路頭に迷うしかないのですが…

まあ、さすがにホームレスにすると、お話が進まないので、やめておきます。

1円の財産もないとか言いながら、

「荷物あるじゃん!」

と、ツッコミましたよ私は……(笑)