「んじゃ、ここまでな」 『うん!ありがとーございました!!』 あたしは90度に腰を曲げてお礼を言った。 「そんな折れ曲がらんでもえーし(笑)」 『いや、ほんと迷子やったし…助けてくれたし』 「そんな大層なことじゃないし。そんじゃあね」 亮太くんは手をふった。 『ばいばい!!』 あたしも手をふったのを見ると亮太くんは背を向けていってしまった。 1人になった瞬間、また不安が襲ってくる。 あたしは急いで走って家に帰った。 家のドアを鍵で開けて入り、自分の部屋に入った。