「あ、いや。無理だったら、
また別の日に……」
「うん、いいよ。
亨くんの声聴いてたら、
私もすぐに
逢いたくなっちゃったから」
そう言ってころころと笑う香澄の声が、
無性に愛しく感じる。
「九段下まで来れるか?」
「うん、大丈夫」
「じゃあ、6時に九段下駅で」
うん、という軽やかな返事を
聞いて電話を切る。
多少の罪悪感を感じつつも、
それ以上に俺の心は
ふわふわと浮ついていた。
また別の日に……」
「うん、いいよ。
亨くんの声聴いてたら、
私もすぐに
逢いたくなっちゃったから」
そう言ってころころと笑う香澄の声が、
無性に愛しく感じる。
「九段下まで来れるか?」
「うん、大丈夫」
「じゃあ、6時に九段下駅で」
うん、という軽やかな返事を
聞いて電話を切る。
多少の罪悪感を感じつつも、
それ以上に俺の心は
ふわふわと浮ついていた。

