全員が驚きに満ちた表情でカノンを見る。
もちろん俺もだ。
「中止って……そんなことできるのか?」
「もちろん、すぐにというのは難しいと思います。
これは国を挙げての大規模プロジェクト。
一つの町のためにここまで国が力を貸すことはそうそうあったもんじゃありません」
「それは……俺達も不思議に思っていたが……」
確かに……。
町の活性化のためにどこかの企業ならまだしも、国がわざわざレジャー施設を建てるのもおかしな話だとは思っていたが……。
「……恐らく、ここが王家にとって大事な地だったからでしょう。
だから国は……国王はこの地を活性化させたいとお思いになったんでしょう」
カノン……。
「国王様が……?」
「わざわざ……どうして……」
「……私もこんな考えにたどり着いたのは本当についさっきです。
私は今日、ここに王家の別荘があることを知りました。
ここが先代の国王が若い頃からずっと大事にしていた場所だということも……。
……国王は……私の父は……幼い頃からここによく遊びにきていたようです。
私も写真を見てさっき初めて知りましたが。
……だから……だからこそ、この町が寂れてしまったのに心を痛めた。
何とかしたいと思った。
……ここが……家族の思い出が詰まった場所だから……」
……カノンにも……何か伝わったんだ。
あのアルバムから……。
何か……大事なことが。

