お姫様に花束を


俺は急いで別荘の玄関の方に走っていく。

すると……玄関の扉が開きっ放しになっていた。


……まさか。


嫌な汗が額を流れる。


俺は慌てて外に出る。


すると……


「待ってください!
話を聞いてください!!」

「話なんか聞けるか!」

「そうだ、そうだ!
お前らは俺達の町を滅ぼそうとしてるんだ!」


別荘に押し掛ける大勢の人々……。

そしてその人達に必死に呼びかけるカノン。


この人達は……この町の人……?


「お願いです!
少しでもいいので私の話を聞いてください!」

「どうせまた町のためとか言うんだろ!」

「お前らがやってることは自然破壊だ!」

「さっさと城に帰れ!」