お姫様に花束を


カノンはソファに座ったまま俯いていた。

……俺はカノンにかけてあげる言葉が見つからなくて、視線を宙にさ迷わせていた。

……その時だった。


「ん……?」


俺は棚の上に置いてあるあるものに目をつけた。

俺は棚に近づいていき、それを手にとってよく見てみる。


「これ……」

「どうしたの?」


カノンが不思議そうな顔をしながら俺に近づいて来る。

俺はそんなカノンに手に持っていたあるもの……写真たてを見せた。


カノンは写真たてに飾られてる写真を見て目を見開かせた。


「これ……」


若い夫婦とその間に満面の笑みで立つ幼稚園児ぐらいの男の子。

写真の感じからすると結構前に撮られたものだろう。


「この女性……カノンに似てる……」


俺は柔らかな笑みを浮かべている女性を見ながら言う。


「これ……きっとおばあ様よ……」


カノンが驚いた表情を隠せないままそう告げた……。