「あ!あれは何?」

「自動販売機ですよ」

「あぁ、あれが……。
略して自販機という物ね!」


キラキラした目でカノン様は街にある物全てに感動しながら歩いていく。



あの時、カノン様を可哀想に思った俺は「買い物に付いてきてくれませんか」と提案してみた。

ウェルスさんはあまり良い顔をしなかったが、カノン様は目を輝かせて俺の提案に飛び付いてきた。


「あ、あれがスーパー!
想像していたより大きい……」


カノン様が変装をすることと遠巻きにSPをつけることでウェルスさんは許してくれた。

でも、まさかここまで喜ぶとは……。

ウェルスさんと外に出たかっただけとかどうとか話してたから、買い物に行くことを提案してみたけど……


「いろんな物があるんだ……。
素晴らしいわ!」

「カノン様、あまり騒ぎすぎないように……」


バレたらマズいでしょ……。

こんなところに王女様がいるなんてバレたら……。