会いたいと思ってた。
機械越しなんかじゃなくて、ちゃんて声が聞きたいと思ってた。
顔を見たいと思ってた。
――――こうやって、抱き締めてほしいと、思ってた。
「ど…………して。だって、きょ、は、」
「タクシーとばしてきた」
ぎゅ、と、私を抱きしめる彼の腕に力がこもる。
あんなに流れていた涙は、いつの間にかとまっていた。
「本当は、それだったんだ」
クリスマスプレゼント、と続けて、彼は私の左薬指を軽くたたいた。
「ここに、約束を取り付けたかった」
「…………うん」
「でも、そんな形のないものより」
ちゃり
それはそんな音と共に私の手に落とされた。
「もっといいことを思いついた」



