慌てて開けると、出てきたのはベロア地の手に収まるくらいの紺色の箱。 私だってバカじゃない。 この小さな箱に何が入っているかなんて、わかってしまう。 他人の手前堪えていた涙がまた溢れた。 その涙は、あたたかい。 私はその箱を胸にかかえ、その場につっ立ってボロボロと泣いていた。 ――――コツ 不意に、靴音が聞こえ、同時に感じる背中の温もり。 「……泣かないで」 「……悠、都………………」