担任の先生が教室を走って出て行ったとともに、みんな教卓の前に群がった。 「由那、私たちもくじ引きに行こー‼」 未海ちゃんが私に言った。 「うん!」 そして教卓にあるくじ引きの入った箱に近づこうとするんだけど……。 「なかなか近づけないね……」 「そうだね…」 こんなんじゃ、良い席のくじが誰かに取られちゃうよ‼ 「まぁ、仕方ない。みんなが引き終わるの待つか。」 未海ちゃんがため息混じりに言った。 はぁ……仕方ないっか。