翌日。 奏と登校してると、後ろから誰かが走ってくる音が聞こえてきた。 朝から走って何してるんだろうと思い、後ろを向くと、 「…佐野先輩?」 柏崎先輩の友達の、佐野先輩だった。 「あ、ホントだー」 私の横から、ひょいっと顔を覗かせる奏。 「あッ!おはよー誠ちゃん、奏ちゃん」 ニコニコ笑って、手を振っている佐野先輩。 「おはようございます」 ペコリと、頭を下げる。