奏がいないから、今日はホントに退屈だった。 時間が経つのも遅くて、早く今日が終わらないかなってずっと考えていた。 キーンコーンカーンコーン――… 「ん…」 鐘の音が聞こえて目が覚めた。 時計を見ると、もう昼休みだった。 「あー…。……佐野先輩」 ボーッとした頭を働かせて、弁当を持って屋上に向かう。 あ、ヨダレのあと…。 ゴシゴシと顔を拭いてごまかす。