「純平とは高校時代からのダチだよ」 稲森颯汰はフフッと笑いながらあたしに教えた。 「なんだ、そうなんですか」 「まあ確かにこいつ、ホモだっけ?」 「バカ、バイだよ」 んな自信満々に答えるな。 「どう違うんだよ」 「俺は両方イケるからバイなの」 「もうその話題やめなさいよ……気持ち悪い…」 「あ、ゴメンゴメン」 とっさに謝ったのは稲森颯汰だった。 「そういえば稲森さんって何のお仕事されてるんですか?」 あたしは話題を変えた。 「小学校の先生なんだ、こいつは」 「アンタには聞いてない」