「おはよっ」 「莉子遅刻ギリギリ……」 エリちゃんが呆れながら言った。 「まあ、いろいろあって」 ――キーンコーンカーンコーン。 「みなさん席についてー」 望月先生が指揮をとった。 みんなが席についていった。 「……倉田くんは休みね。保護者の方から聞きました」 先生は出席簿に書き足した。 「では次の準備をしておいてくださいね」 望月先生はそう締めくくると教室を出ていった。