俺と母さんの間に数秒間の沈黙が流れた。 「……はぁ?!なんでよりによって!!」 「なんでって仕方ないでしょ?仕事なんだから」 「俺等兄妹の今の空気の悪さ見て言ってんのか?!今の最悪な空気を!絶対に吸いたくない空気だっただろ!!」 俺は頭を抱えた。 「あら、仲直りにはいい機会じゃない」 母さんが呑気に笑った。 「夏夜、こういうときは男から謝るものよ」 母さんはかなり真剣な顔で耳打ちした。 「謝ったっつーの!!」