それから…

少し時間をあけて彼は言った。

(じゃ、そろそろ行くよ)

え…!

いやっ、行かないで。

まだまだ話したいっ。

ぜんぜん言いたいこと言えてない。

あなたともっと話がしてたい。


また、自分だけ話して消えてしまうの?

あなたも…

愛してるって応えてくれないの?


そのとき…

カーテンが少し風になびいた。

「ま、待ってーーーーーーっ!」

わたしはまた必死で叫んだ。


だけど…

もう、彼の声は返ってこなかった。