「や、やめろ。何でだ。お前もこうしたかったんだろ、後悔するぞ。うぁああ----」

叫び声を残して、彼は消えた。

と同時に、影も消えた。


わたしの胸元からは…

まだ少し血が流れている。

足下には血だらけのナイフが落ちてる。

わたしは、その場に立ったまま…

傷の痛みも忘れていた。

目の前で起こったことが、

まだ脳裏に焼きついて離れない。