「大丈夫、全員色が違うし、モノも違うから。

まりあなんかセーター編めるんだよ!

しかももっさりしてなくて、超かっこいいの!」


「そっか、良かった。

他の友達の彼氏全員とおそろいだったら、ちょっとへこんだかも」



4人の彼氏が、全員同じマフラー。


……悪の秘密結社みたい。


神無は想像して、また笑った。


そんな神無を見て、龍真の頬もほころぶ。



「メリークリスマス、神無」



目の前のツリー周辺で、人の流れが止まった一瞬。


龍真は神無に羽が落ちるくらいの、軽いキスをした。



「ずっと、一緒にいような」



事態を把握し、泣きそうな顔の神無に、龍真がそっと囁く。


すると神無は本格的に泣き出し、龍真にしがみついた。