「神無のにおいがする気がする」



かあ、と自分の頬が熱くなるのが、わかった。


神無は自分の手でそれを冷やしながら、龍真を見つめる。



「これ作ってる間、俺のこと考えてくれたわけだろ?

だから、単純に嬉しい」


「龍真……」



じわ、と涙がにじみそうになる。


神無はそれをこらえ、笑ってみせた。



「でも、な」


「うん」


「ひとつ気になることが……」


「うん?」


「……これ、岡崎先輩とおそろいじゃ……ない、よな?」



おそるおそる聞く龍真の姿に、神無は思わずふきだした。


龍真と瑛がおそろい=仲が良い→BL


どっちが受け?やっぱり龍真?


でも先輩受けの方が意外に萌えるかも。


神無はいけない妄想をし、勝手に一人で赤くなった。